2013年11月25日

体操交流で感じたこと

 今回、私たち体操部は福島県いわき市へ行かせていただきました。部単位でボランティア活動に参加するのは初の試みであり、1泊2日という短い期間ではありましたが非常に貴重な経験となりました。
 
 私たちが最初に訪れた久之浜町は地震による津波の被害を直接受け、当時500軒以上あった住宅すべてが崩壊してしまった地域でした。語り部の方に現地を案内していただきながら、被災当時の体験談や原発事故の影響、そしてメディアでは知ることのできない貴重なお話を伺いました。

 被災直後は情報網が途絶え、避難指示の受信や家族の安否確認ができずに混乱状態に陥っていたそうです。また、寝たきりの高齢者の多くが亡くなられたとのことでした。さらに、火事や盗難などの二次的災害も被災者の方々に大きなショックを与えたというお話から、私たちの想像を超えた被害の大きさを実感しました。

DSCF0035.JPG

DSCF0032.JPG

 
 その後、地元小学校の敷地の一角に仮設された浜風商店街を訪れました。

 壁一面に被災当初の久之浜町の写真が貼られた資料館があり、現地の方から説明を受けながら鑑賞させていただきました。中には山積みになって道をふさぐ瓦礫や一階部分が柱だけになった幼稚園の写真もあり、非常に衝撃的なものでした。

 また、福島県産の野菜や雑貨も売られており、被災地に対する偏見を受けながらも復興を目指す力強い姿勢に勇気をもらった部員の多くが手土産を購入していました。

taisou1.jpg

taisou2.jpg
   
 2日目はいわきラビット体操クラブの体育館にて合同練習を行いました。いわき光洋高校、いわきラビット体操クラブ、レインボー体操クラブの選手が参加し、総勢50名以上の子どもたちと交流することができました。被災者としてではなく、純粋に体操が好きな一選手として生き生きと練習に励んでいる姿がとても印象的でした。私たち部員は教える立場として交流に臨みましたが、逆に子どもたちのエネルギーを吸収し、今後の活動の励みとなりました。

DSCF0091.JPG

taisou3.jpg

 
 また、東北には十分な設備の整った体操場が少ないため、中学や高校まで競技を続ける、もしくは審判や指導者という形で競技に携わるチャンスが得難いという現状も、実際に被災地を訪れたからこそ知りえた課題でした。放射能の影響もあいまってスポーツの場が失われている今、私たち体操部だからこそできることがあるのではないかと強く体感した一日でもありました。

 私たちにできることは限られていますが、今回のようにスポーツを通した交流の機会を増やす、器具を提供する、試合を見に来てもらうなど、他に考えうる支援の形は様々にあると思います。もっと身近なところでいえば、同年代だけでなく親世代にも見たもの・感じたことを伝えることも復興への大きな一歩になり得るかもしれません。大切なのは、今回の経験を無駄にはせず、1人でもできる小さなところから社会全体へと復興の波を広げていくことだと思います。

(文化構想学部3年 大野沙織)
posted by wavoc-shien-team at 17:34| Comment(0) | サークル・体育各部
Powered by さくらのブログ
タグクラウド